あきほパニック第一話


あきほ:(ふー、今日もレッスン大変だったな)

あきほ:(さあ、家に帰って、隊長日記のつづき、見ないと)

あきほ:(ホント、大場さん宅って良いなあ。リンちゃん、かわいいし。ママさん、やさしそうだし)

あきほ:(いけない、いけない。考えただけでニヤニヤしそうになるけど、ガマン、ガマン。変な子って思われちゃうじゃない)

謎の声:そこの人!

あきほ:え?

あきほ:(あれ? もしかして、あたし、不審者あつかいされてる?)

謎の声:あなたが、レッスン生の、一ノ瀬あきほ、ね。


あきほ☆パニック


第一話 「お笑いトリオ結成!?」



あきほ:あやかちゃん? 急に改まって、どうしたの?
上まゆ:それは、あなたに用があるからよ、あきほちゃん。
あきほ:まゆみちゃん? どうしたの? 二人でポーズ決めて。
あやか:ふふふ、動揺するのも無理ないわね。あたしたち二人に声かけられるなんて。
あきほ:まあ、そうですけど……。ああ、先日のイベントでは、ありがとうございました。あたし、慣れてなくて、足手まといになりましたけど。



上まゆ:いやいや、あきほちゃんはがんばったよ。前の人が前の人だけに、評価うなぎのぼりだよ。
あやか:前の人って、あたしなんだけど。
上まゆ:だって、あやかちゃん、平気でファンの人の名前忘れるじゃん。
あやか:聞こえなかったもん。仕方ないよ。
上まゆ:それはひどいよー
あきほ:……で、何でしょう?
あやか:そうよそうよ。あきほちゃん。先日のおいも屋である質問に答えたよね。



あきほ:ああ、「隊長日記」のことですか? ホント、おもしろいですよね。あたし、まだ途中なんですけど、リンちゃんがかわいくてかわいくて。
あやか:リン? 誰それ?
上まゆ:あやかちゃん、リンははるかちゃんの飼い猫だよ。
あやか:ペット? はるかちゃん、猫飼ってたの?
上まゆ:……あやかちゃん、もうちょっと他人のこと知るべきだよ。
あきほ:えー、あやかちゃんは「隊長日記」見てないんですか? チャームに入ってる子はみんな見てるんじゃないんですか?
上まゆ:……いや、そう決めつけるのもどうかと思うけど。
あきほ:あ、そうだ! あやかちゃんもムービー日記してましたよね。「あやか様日記」
あやか:あやか様日記?
上まゆ:あやかちゃん。それはさすがにボケすぎ。
あきほ:でも、あたし、「あやか様日記」、まだ見てないんですよ。きっと面白いんでしょうね。
あやか:…………
あきほ:そうか! あー、ごめんなさい! 「あやか様日記」もあるのに、その人と一緒にイベントやってるのに、「隊長日記」が面白いなんて言って。フツー、傷つきますよね。せっかく、自分ががんばってムービー日記しているのに、その目の前で他の人のムービー日記をほめるなんて。ホント、あたしったら、他の人のことを考えずにしゃべってしまうところがあって。
あやか:……なくてもいいから。
あきほ:??
あやか:見なくてもいいから。
あきほ:??
あやか:だ・か・ら、あたしのは見なくてもいい。
あきほ:なんでですか?
あやか:面白くないから。
上まゆ:自分で言ってどうするんだよ、あやかちゃん。
あきほ:いや、ケンソンするのはわかるんですけど、面白いに決まってるじゃないですか。だって、あやか「様」日記ですよ。「様」なんて、フツーの子にはつけないじゃないですか。きっと、松本さん宅もいろいろ楽しいことがあるんだろうな、って期待してるんですよ。
上まゆ:ははは、あやかちゃん、誤解されてる〜。
あやか:(ビシッ!)
上まゆ:いったー。
あやか:とにかく、あたしのムービー日記なんて、どうでもいいわけで、それよりも大事なことがあるわけで。
あきほ:大事なこと?
あやか:えーと、あれよあれ。
上まゆ:あやかちゃん。台本通りに進んでないからって、言うこと忘れちゃダメでしょ。
あやか:そうそう、「隊長日記」よ。
あきほ:ああ、そうですよね。「隊長日記」面白いですよね〜。
あやか:ストップ! 今、「隊長日記」と言ったよね。
あきほ:……それが何か?
あやか:あなたのような、レッスン生が「隊長」と呼ぶなんて、
上まゆ:百年早いわよ。
あきほ:えー、はるかちゃんは、うきうき〜ずの「隊長」じゃないですか。
あやか:でも、あなたの隊長じゃない。
あきほ:そりゃ、そうですけど。
あやか:ファンの人ならともかく、チャームに入ってる子で、「隊長」と呼ぶことが許されてるのは、
上まゆ:うきうき〜ずお笑い隊長こと、上杉まゆみと、
あやか:副隊長の古井みずきだけだから。
あきほ:あれ? あやかちゃんはあやかちゃん、ですよね?
あやか:いや、あたしははるかちゃんって呼んでるからいいの。
あきほ:あたしだって、そうですよ。だいたい、はるかちゃんははるかちゃんだし、「隊長日記」は「隊長日記」じゃないですか。
あやか:たしかに。
上まゆ:って、納得されてどうするんだよ、あやかちゃん。
あきほ:あやかちゃんだって、「あやか様日記」だし。実際、「あやか様」っていうのは、すごく恥ずかしいと思うけど。
あやか:いや、それは正直やめて。
上まゆ:ふふふ、あやかさま〜。
あやか:(ビシッ)
上まゆ:いった〜。
あきほ:でも、たしかに、うきうき〜ずの絆ってすばらしいですよね。まゆみちゃんとはるかちゃんなんて、ホント、姉妹みたいに仲いいし。
上まゆ:そうでしょ、そうでしょ。うん。
あやか:そりゃ隊員だから、隊長が面倒見るのが当たり前じゃない。
上まゆ:だけど、はるかちゃんとあたしは、もっといろんなものがあるもん。年末も一緒に遊んだし、そして、これからも、いっぱいいっぱい遊ぶし。
あやか:…………そうね。まゆみちゃんはいいよね。
上まゆ:ご、ごめん。やっと、はるかちゃんへの想いをたちきったのに、こんなこと話すなんて。
あやか:いや、今はまゆみちゃんを応援するから、あたしは。
上まゆ:あやかちゃん!
あやか:まゆみ!
あきほ:……で、なんでしょう?


(↑ここまで。続きを書く気力途絶えたので、しばらく寝かせときます)