DVD大量放出を憂う


 ただいま、いもクラにて、DVD二枚プレゼント企画を行っていますが、



 さらに、先着100名に「2005クリスマスイベントDVD」プレゼント企画も追加したようです。



 まさに、出血大サービス、いま入会しないでどーすんの? という事態になっています。


 確かに「2005クリスマスイベントDVD」、おいも屋にて写真20枚つきで3500円で売られていました。余ってるんだろうな、と思います。在庫処分できるし、新規入会も呼びこめる。一石二鳥の企画でないか、と思われるかもしれませんが…


 果たして、プレゼントされたDVDを人びとはきちんと見るだろうか?


という、疑問からぬけだせないわけで。


 3.11(日)の美咲奈緒イベントに参加したあと、しばらくおいも屋店内をふらつきながら、いろいろ考えたことがあります。


 例えば、最近の「美少女学園」、すっかり2枚組になってしまったのですが、これが視聴者にとって良いことであるかどうか、とか。


 もちろん、一分でも多く見たい、というのがファン心理というものです。しかし、仮に美少女学園21 知恵Part2(前編)が二枚組でなかったら、もっと売れてたんじゃないか? とも思うんです。


 今回の知恵DVDは、「メイキング」→「イメージ」→「メイキング」→……という編成でした。これだと、メイキング編しかまともに見ない僕のような人間でも、イメージシーンも見る。逆に、イメージシーンを期待している人も、メイキング編の面白さに気づくことができる。流れは非常にスムースで、丁寧に編集された跡がうかがえる完成度でした。


 ところが、二枚組にわかれてしまってます。DVDっていうのは、取り出すのがなかなか面倒くさいので、二枚まとめて見る、というのは、かなりの気合がなければできないことです。結果として、一枚ばかりを見る。そうすると、前後編とわかれていることもあり、「ちょっと物足りないな」と思ってしまう危険性があります。
(正直いって、前編の一枚目だけでも、他のDVDとは比べ物にならないぐらい面白いのですが)


 「美少女学園22 あやかPart3」の場合は、「イメージ編」で一枚、「メイキング編」で一枚とわかれています。もちろん、僕は「メイキング編」しかくりかえし見ないんですが、惜しむらくはイメージ編に、メイキング編を補完すべき映像があること。個人的には、ツイスターゲームと、マンゴーアイス騒動は、メイキング編に入れてほしかった。特に、アイス騒動は、そのあとのイタズラの布石となっているため、つづけて収録しないと意味がないと思います。そういう構成にすれば、間違いなく、あやかPart3メイキング編は「美少女学園最強の一枚」になっていたんですが。


 個人的には「一枚にはとてもおさまりきらんわい!」というアイマックスの編集がとても好きです。それぞれの子に対する、熱い愛を感じます。しかし、初めてふれる人にとっては、その分量の長さがマイナスになっている可能性は高いです。


 例えるのもなんですが、このブログも、記事がひたすら長い。これは欠点です。なぜなら、文章が長ければ長いほど、読む人は絶対に減るし、誤解されやすくなるからです。「なんで、こう書いているのに理解してくれないの?」と嘆くのは、子供のやること。誰でも読めるように、短くまとめるにこしたことはないのです。


 アイマックスレーベルが発足した理由は「俺たちだったら、もっといいDVDを作れる」という自信があったからだと思います。そして、それは成功しました。「美少女学園」シリーズだからこそ、女の子たちの様々な表情をとらえることができたのです。このシリーズがなければ、今なお、松本あやかは「清楚なお嬢様」としてファンに認知されていたかもしれません。
(少なくとも、Part1はそういう方向性だったはず)


 こういうアイマックスの方向性がもたらしたものは何かっていえば「狭く深く」という方向性です。もともと興味があった人間の満足度をかなえることはできるのですが、新規客にはちょっと足をふみいれにくい。こうして、「絶対数」が足りなくなっているのです。おいも屋美咲奈緒イベントを経験して、僕はそれを痛切に感じました。


 この「絶対数」を増やすためにはどうするか。例えば、チャームキッズの場合、オーディションの合格者を一人でも多く出し、公共の電波にタレントを乗せることでしょう。それは成功しつつあります。普天間みさきなんて、いもクラ会員からファンレターをもらうことなんて無さそうですが(失礼)、多くの手紙が来ているわけです。ただ、それは即効性のものではない。


 そして、ファンとしては、もっと多くの人にチャームキッズの魅力を知ってほしいと思うのです。どんどん新しいファンが増えてほしい。そして、そのうちの何割かがおいも屋に足を踏み入れるようになれば、自然とおいも屋の雰囲気は変わるはずなんです。今のままでは、店側がどう対策したって同じことだと思いますね。


 で、この「絶対数」を増やすためのものを、実はアイマックスは持っているんですよ。


 そう、「チャームキッズ 2006X'mas祭り」です。


 7分ほどのメイキングムービーが、今、いもクラで公開されているんですが、はじめに見たとき、思わずよだれをこぼれそうになりました。焼き鳥屋さんのおいしい匂いとか、テレビのグルメ番組を見たときとか、それと同じように「早く、食べたい!」と思ったわけです(いや、嫌らしい意味じゃないですよ)


 「夏季合宿」の苦難を経て、ついにアイマックスは最高傑作を作りだしたんじゃないかと僕は考えています。まだ、見てないのに、大口をたたくのも何ですが、誰にでも勧めることができる素晴らしい作品になったと思うのです。


 このDVD、これまでの購買層とは違うお客さんを呼びこめるだけの力があるはずなんですよ。


 例えば、漫画家のあずまきよひこ。「よつばと!」や「あずまんが大王」で有名な人ですが、もし、彼がこのDVDを見たら、かんきわまって「くけーっ」とか奇声を発すると思うんですよ。


 小学生や中学生の女の子たちをあつかった漫画は多く、そのファン層は数知れず。そのうちの何割かは、間違いなく、このDVDの雰囲気を楽しむことができるはずです。


 もちろん、フィクションである漫画と、女の子たちが日々成長するジュニアアイドルとを比較するのは、互いのファンから嫌われることでしょう。僕は「こうあってほしい」という願望をかなえるだけのキャラクターによる漫画作品っていうのは、あんまり実感がこもらない。それよりも、例えば、松本あやか。彼女の「ムービー日記」ほど、周囲の期待を裏切りつづけたものはありませんが、それだけに時としてすごくリアルに彼女の感情が伝わってきたりします。こういうのは、たぶん、漫画をいくら読んでも味わえない感覚ですが、それを望んでいる人がどれだけいるかはわかりません。みずからの妄想の檻に閉じこもっている方が、気は楽ですから(かく申す僕も、しょっちゅう妄想を爆発させていますが)


 しかし、そこまでつっこんで鑑賞せずとも、今回の「クリスマスDVD」は楽しめると思うんですね。少女たちが、みんなでワイワイやっている姿を見るだけで、癒しを得ることができる男の人は結構多いと思います。だって、「よつばと!」系統の漫画って、みんなそんな感じだし。


 つまり、今回の「クリスマスDVD」は「絶対数」を増やす数少ない武器なんです。それが一人でも多くの人に知れわたることで、チャームキッズのファンは増え、いもクラの入会者は増え、おいも屋の客数は増えるでしょう。うちのブログのアクセス数だって、ちょっとは上がってくれるでしょう。


 ただし、男は消耗品には恥を忍んでもお金をつぎこむのですが、消耗品じゃなければ恥を恐れます。今までの客層以外の人に「クリスマスDVD買ってください」だの「おいも屋に来てください」だの言っても、一朝一夕ではどうしようもない話。しかも、今回のDVDは三枚組の計五時間。チャームキッズを知らない人が手を出すには、いささかハードルが厳しいです。


 そのためにはどうするか? これは、サンプル動画の大放出しかないでしょう。先日公開されたメイキングムービーは良い出来でしたが、もうちょっと字幕でそれぞれの子の名前をつけて、計20分ぐらいのムービーを、誰でもダウンロードできるようにすればいいんです。気軽に見れるように三分割して。


 すると、これまでの客層とはまったく異なる人たちが、見にくる可能性があります。その人たちが売り上げに貢献する可能性はかなり低いですが、「クリスマスDVD」の雰囲気を認知させることが何よりも大事なのです。そのサンプル動画だけで「わかったつもり」になれば、なお良し。くりかえし、サンプル動画を見るようになればしめたもの。そうすれば「いったいぜんたい、残り四時間半以上の時間で何が映されているのだろう」と興味を持ち、チャーム関連のブログとかのぞきにくるようになるわけですよ。そうすりゃ、うちのブログのアクセス数アップですよ、ええ。


 在庫放出大サービスをしても、「絶対数」が増えなければどうにもならないな、というのが、今のいもクラならびにおいも屋の現状だと思います。これまでの異なる客層を取りこむべく、ぜひとも、今度の「2006クリスマスDVD」は「いくら売れるか」ではなく「いかに認知されるか」にこだわって宣伝してもらいたいです。学生層にターゲットをしぼって、方針を打ち出すぐらいの気持ちで良いのではないでしょうか。