チャームキッズ2006X'mas祭り(Disc3)



【タイトル】 [asin:B000NVL05U:title]
【販売価格】 4,000 円
【収録時間】 289分(うちDisc3 86分)
【sample】  http://www.charmkids.net/movie/2006xmas-sample.wmv
おいも屋本舗で購入


【紹介】


 ジュニアアイドルという業界に偏見が抱いている人よ。ロリコンという言葉だけで、少女の成長を見守りたい男の純情を傷つけるだけの者よ。


 このDVDを見て、その文化が生み出した、愛らしさの結晶に、打ち震えるがいい!




 チャームキッズ総勢57名が出演した「2006X'mas祭り」を収録したこのDVDは「本番編」と「メイキング編(舞台裏)」に分けられる。
 この「メイキング編」、ただ、本番前のキッズたちの表情をとらえただけと思うなかれ。編集のしようがない「本番編」でありあまった力を、この「メイキング編」で製作サイドはめいいっぱい注いでいる。
 編集に二ヶ月かかったというが、その大半は、この「メイキング編」に費やされたのではないか、と思うぐらいだ。
 では、何が面白いのか?
 まず、バスの中で、楽屋の中で、わいわいガヤガヤしている可愛い女の子を見るだけで、面白い。何しろ、下は5歳から、上は16歳までという大所帯。学校というよりは大家族、いや部族というべきか。そんな子たちが一斉に集まって、いろいろやっているのだ。それを遠目で眺めるだけで、あなたの心は満たされるに違いない。
 しかし、それぞれの女の子に注目すると、もっと楽しく鑑賞できる。仲の良さをアピールする子たち。他の子に負けじと見栄を張る子。謎のギャグを披露する子…。彼女一人ひとりの顔を覚えれば覚えるほど、どんどん魅力は深まっていく。たった一日の映像とはいえ、それぞれの子の性格がうかがえる行動が随所に見られて、それを発見するのは、実に楽しい。
 「本番編」に比べると、「メイキング編」は気軽に鑑賞できる。女の子たちが素の表情を見せているのだから、こちらも襟を正して見る必要はない。

 チャームキッズを知らない人でも、女の子たちがはしゃいでいる姿を見たいだけの人でも、このDVDはお勧め。漫画などのフィクション作品に見られる、媚びた可愛さでなく、生(なま)の可愛さを見つける喜び。「萌え」という言葉でパターン化されたものの向こう側にある、真の少女らしさを身近に味わえるこの感動。

 是が非でも、購入をお勧めするアイマックスの最高傑作。


【レビュー】

集合→出発



↑可愛いぜ、みやびん


 この「メイキング編」は、チャーム事務所前に女の子たちが集合するところから始まる。



 近所の皆さんからすれば「すわ、何事ぞ」と驚くであろう少女たちの群れ。しかし、この「メイキング編」は、集まってワイワイしているところを茫然ととらえているだけではない。



 朝一番の自己紹介。これは、ファンに顔を売る絶好の機会とあって、みんな張り切ってあいさつにのぞむ。



 川上セイラ(小4:当時)は「今日は死ぬぐらいバリバリがんばります」と、クールな風貌とは正反対の力強いコメント。本番のセイラさんは、合宿組や演技Bクラスの中で、やや、かたさの目立つパフォーマンスだったが、メイキング編はいろんな表情が見られて、セイラファンの人は実に楽しめる内容となっている。



 川口ひとみ(小5)は礼儀正しいコメント。同年代のレギュラー生(上杉まゆみ大森なるみ)に比べると、あまり活躍できなかった一年だったが、このメイキング編でも、カメラの前で恥ずかしかったりして、あまり自己表現ができていない。実に惜しい。一年前のクリスマスイベントでは、松本あやかと「おとぼけグループ」を結成したのが、今や昔日の感がある。ただ、最近は定期的に「みんな日記」に投稿していて、ひそかに自己アピールに励んでいる様子。がんばれ。


 と、このように、みんなが自己紹介している中で、意味なく全力疾走をしている子を発見!



 これこそが、我らがうきうき〜ず隊長である、はるPこと大場はるか(中1)。このようにムダにエネルギーを消費するおかげで「のび太よりも寝るのが早い」という特技を持つ(自称世界記録保持者)。春合宿でも「持久力ナンバー1」であることを知らしめた隊長。いたるところで、ちょこまか動く隊長の動きは、見ている者を飽きさせない。

 このDVDでは、そんな無駄なリアクションはあまり収録されていないが、それは、うきうき〜ず隊長として、演目が多かったせいだと思われる。去年のクリスマスイベントでは、感想を問われたとき、うっかり「うきうき〜ず」の名前を間違えるという失態をおかした隊長も、この一年で急成長。今や、チャームのエース格として、トップクラスの人気をほこるほどになりました。



 しかし、貫禄ならチャーム随一なのが、児玉さきほ(中1)。みんな日記の個性的な記事で人気急上昇。作詞を趣味にしているとのことで、「サマーの詩」に匹敵する面白い詩を書いているんじゃないかと思うが、こういうことを書くのは失礼なのか。



 ちなみに、このさきほさん、集合シーンでは、マスク姿での登場。アイドルとしての自覚がまったくない彼女だが、あるサイトのインタビューで「おしゃれに関心なし。寒いのにスカートなんてはけない」とキッパリ。ちゃんとした格好であらわれたおいも屋イベントでは「本日は(松本)あやかチック!」と実にさきほチックな表現。
(→児玉さきほインタビュー from「U−16応援隊」)


 そんなふうに、さきほさんに「おしゃれの代名詞」呼ばわりされている、松本あやか(小6)といえば、



 せっかくの自己アピールの場だというのに、カメラから逃げまくる。同級生の山中知恵(小6)に捕まり、仕方なく、自己紹介をした彼女だったが、



 「松本あやかです! コメントないです!」と、見事なコメントを披露。「ミス・ノーコメント」の異名を持つ彼女、本番でもマイクを向けてもコメントから逃げまわったりと、アドリブの弱さをいかんなく発揮。


 個人的に、ファッションといい、話術といい、松本あやか+児玉さきほ÷2ぐらいがちょうどいいと思うのだが、そうはならないところが、それぞれの両者の魅力といっていいだろう。
(ちなみに、メイキング編を通じて、この両者はなかなか仲が良い)


 ちなみに、このあやかノーコメント騒ぎの中で、彼女との仲の良さを見せつけたのが、山中知恵(小6)。



 こういうコンビ(カップル)を発見するのが「メイキング編」の楽しいところ、と言いたいところなのだが、



 バスに乗りこむ知恵の手には三人分の荷物が! 「持たせてやってるんだよ」と言う知恵と「勝手に持ってるだけ」と主張するあやか。

 山中知恵といえば、山中真由美(中2)の実妹。妹なだけに、細かいところに目がいき、気配りのできる子であるが、「あやか様」とファンに称される松本あやかには、恩を着せても「それが当たり前」と感謝しないことに気づかないのか。そう、知恵の特性は、あやか様との友情を育む上ではまったく役に立たないのである。嗚呼、むくわれないパシリ根性よ。


 ちなみに、これ以降、あやか&知恵が二人で仲むつまじくふるまう光景は、ほとんど収録されていないのだが、この行き違いが感情悪化につながったのではなく、互いに登場演目が多く、一緒になる機会が少なかったためだと思いこみたい。



↑ちなみに、知恵に荷物を持たせたもう一人は、松ありさ(小6)


 さて、総勢57名が乗り込んだバスの中は、とんでもないカオス状態。



 そんななかでも、カメラを向けると、仲良しの子とニッコリ。それが、チャームキッズ精神である。



 この泉はる(小4)と松嶋友貴奈(小4)は、今年のチャームキッズを追いかけるうえで、必ずや覚えておきたい重要人物。静岡産の美少女、松嶋ユッキーナは、このメイキング編でほぼ主役級の活躍をしているし、泉はるは春合宿をへてレギュラー生昇格をめざし快進撃中。今もっとも勢いのある女の子です。


 しかし、中学生以上ともなると、カメラに向かって「イエーイ」だけではなくなってくる。



 例えば、さきほさん。右の普天間みさき(中1)の何気ない一言を「無理」と一蹴。普天間さんといえば、このイベントで司会を任されたチャームのエース。ファンレターの数もチャーム一。そんな人気者に向かっても、決して我を曲げないところは「無頼派」さきほさんならでは。


 そんな悲喜こもごもを乗せながら、バスは会場であるオリベホールに到着。こうして、キッズたちは本番前の緊張感ある雰囲気に引きこまれていくはずなのである。

リハーサルの舞台裏



↑可愛いぜ、加山さん


 楽屋に入り、まずはヘアメイク。こういう姿は女の子にとってはあまり撮られたくないものだろうが、それでも容赦しないのがアイマックス



 例えば、「みぃちゃん」こと古井みずき(小4)。本番ではなごみオーラを発し、演技やダンスでヘタウマを超越した存在感を発揮したわけだが、ヘアメイク時は眠かったこともあってか、ご覧のとおり、冴えない表情。


 しかし、こんなときでも元気いっぱいの子といえば、



 木村美樹(中3)を撮影しているのに、思わずカメラに目がいってしまう、「上まゆ」こと上杉まゆみ(小5)。こんなお茶目な彼女だが、本番の寸劇では、主役として緊張感ある舞台を演出することに成功。タレントとしての才能も十分に備わっています。


 さて、総勢57名のヘアメイク。そして、子供が長時間じっとしているはずがない。ということで、バス内と同じワイワイガヤガヤした雰囲気が満ちてくる。



 こうして、謎のギャグを発しながらカメラに近づいてきたのが、「なるなる」こと大森なるみ(小5)。ファンの間では「ウザかわいい」と形容される彼女は、どこが面白いのかさっぱりわからないギャグで大いに盛り上がる才能の持主。その雰囲気の明るさにひかれてか、古井みずき川上セイラ新井みやび(小4)には絶大な支持を得ている。特に、古井みぃちゃんとの北海道ロケでは、食事中に45分もの間、コントをくりひろげ、スタッフをあきれさせたという経歴を持つ。この日は、同級生の月嶋ルナ(小5)とのコンビで「寒い」を通りこした、シベリアギャグを飽きもせず連発させることになる。


 が、そんな大森なるなるのネタを盗んで、カメラの前で披露したのが、新井みやびん。



 では、実際にパクったのかどうかを確かめるべく、カメラは大森なるなるの前に登場。もちろん、パクられたとは気づかず、堂々と持ちネタを見せる大森なるみ。そして、この一言、



 なんと、このネタを自画自賛。カメラマンのさして驚かない様子にまったく気づいていないのか、恐ろしすぎるぜ、大森なるみ


 そんな大森なるみと、夏合宿中にパートナーを組んで、これでもか、というぐらい相性の悪さを見せつけたのが、あやか様こと松本あやか。彼女は「うきうき〜ず」(大場・古井・上杉)の前で、なにやらダンスをしているみたいだが。



 なんと、うきうき〜ずの振り付けを全部覚えてしまったみたい。ちなみに、あやか様、夏合宿ダンス・火曜演技・ダンス中上級・チアーズ(仮称)と四つの演目に登場するのだが、それだけでも飽き足らなかったというのか。



 リハーサルでは、楽屋前でうきうき〜ずメンバーと寸分違わぬダンスを踊ってみせる。これで、うきうき〜ずのメンバーが謹慎処分にあっても、すぐさま補充できるぜ、と思ってみたが、うきうき〜ずダンスユニットではなく「ユルいトーク」が持ち味のお笑いユニット。話術の下手なあやか様が、うきうき〜ずに入ることは金輪際叶わぬ夢なのである。残念。


 さて、そんなあやか様と、出発前に仲の良さをアピールした、山中知恵は、



 スタッフにカメラを渡され、「女の子たちの素の表情を撮ってこい」と命じられた模様。カメラマンではないチャームキッズ生ならではの映像が期待されたのだが、



 知恵が真っ先に向かったのは、ファンの人気が高い松嶋ユッキーナ。それから香山ゆうか(小6)・牧野りな(小2)・行まゆか(小3)と、あからさまにファンの支持率が高い子たちをチョイス。スタッフの目の届かないいろんな子たちが撮影されるのを望まれたはずが、スタッフ以上にファンを意識したカメラワークを見せてしまった知恵。


 山中知恵といえば、美少女学園でUカメラマンと息のあったところを見せ、それがDVDの面白さにつながっているのだが、そのせいでUカメラマンが撮りたがっている子たちをいちはやく見抜いてしまったのか。

 これに比べれば、お気に入りの古井みぃちゃんばかり撮る普天間カメラや、隣の山田みらの星人の食事する姿を執拗に撮るだけのあやか様カメラの方が、まだ可愛げがある。まさに、チャームの隠れアイマックス社員。将来はアイマックス就職決定、と言いたくなる、このトモエカメラ。



↑ちなみに、オチはさきほさん。パーフェクトです。


 その後、知恵はうきうき〜ずに勝るユニットを構想。そのメンバーは、



 普天間みさき梅本静香(中1)というMCコンビ。この二人、公式サイトも持っているチャームの3トップ(もう一人は大場はるか)。あまりにも打算的なこのチョイス。スタッフからも「卑怯じゃん」という言葉が飛ぶ始末。


 実は当ブログでは、うきうき〜ずに勝るユニットは誰がいいのか、ということを昔妄想したことがあり、僕が出した結論は「あやか&知恵」



 「チャーミングAT」というダサいユニット名をつけて、しばらく当ブログで楽しんだ歴史があるのだが、ここで「松本あやか」の名が出なかったことに、僕は大いに落胆し、呼び捨てから「知恵先生」への昇格をやめることにしました。謹慎あけても「知恵」は「知恵」でいきますんで、ファンの人、よろしく。


 そんな知恵と仲良しであるはずの、あやか様はオープニング映像を鑑賞中。隣にいるのは、さきほさん。このメイキング編を見るかぎり、あやか様が気に入っているのは、知恵よりもさきほさんみたいな気がするんですが。



 そんな二人に近づくのは、知恵の実姉である、「やままゆ」こと山中真由美。みんなに膝クリームを配布中の様子。おどけながらクリームを塗る彼女の姿は、まったく恩着せがましくなく、チャームで広い人望を得ているのもうなずけるところ。



 その優しさにふれ、美咲奈緒'(小5)は「お兄ちゃんよりも、こういうお姉ちゃんが欲しかった」と本音をチラリ。しかし、この言葉は、彼女の兄貴よりも、実際にこういうお姉ちゃんを持つ知恵に「もっと感謝しろよ」という意味で発せられたのではないか、と考えるのは、僕の深読みなのか。
(ちなみに、美咲奈緒'と山中知恵は、バリ島ロケで一緒に過ごした仲)

かわいいは正義――強引なユッキーナ、立ちはだかるみやびん


 さて、こんなふうに、みんなでワイワイしている姿を見ると、自然と見えてくるのが、小4以前と小5以降との行動の違い。


 小学校中学年と小学校高学年の違いなんて、児童を卒業して久しい我々にはピンと来ないものだが、このメイキング編を見ると、いろいろ見えてくる。


 小4以前の子は、まずカメラに群れたがる。



月嶋ルナ(小5)という例外も映ってますが…


 まるで「ゴキブリホイホイ」ならぬ「小4ホイホイ」のように、集まってくる小4軍団。


 しかし、小5となると「軍団」ではなくなってくる。



 例えば、大咲ひかり(小5)。仲良しの夏川ゆきの(小4)を「俺の彼女だぜ」と紹介。
(こうして、チャーム初カップル成立。末永くお幸せに)

 このように、小5生となると、カメラの前で自己アピールをするようになる。小4までの「みんなで映れば怖くない」から、一歩成長するわけである。


 さて、そんなふうにカメラに引き寄せられる小4軍団の中で、抜群の輝きを放っているのが、松嶋ユッキーナ。2006年4月以降にチャーム入りしたチャーム新人の中で、いちはやくレギュラー生に昇格し、CMにも多数出演。今や、チャームのトップクラスの人気者。


 そんな彼女の可愛さを堪能できるのが「フグ」のシーン。



 それは、森なお(小4)が、フグの顔真似をしたことから始まる。


 隣の川元みく(小4)もつられて、フグ真似。しかし、この両者のフグは、あまりにも変顔だったためか、編集で隠されてしまっている。



↑ちなみに、これがフグ真似 by 小倉あん(小4)


 そんな状況に乗りこんできたのが、ユッキーナ



 森なおと川元みくとの間にわりこみ、カメラを我が物にしようとした彼女だったが、フグ真似の二人におされ気味。


 しかし、それにくじけるユッキーナではなかった。舞台での出番は少ないが、れっきとしたレギュラー生。強引にカメラポジションをもぎとることに成功。



 では、肝心のフグ真似を、とカメラマンは期待しただろうが、ユッキーナは「できない」と主張。それでも、まわりの熱気におされて、



 ぺろり。


 嗚呼、この可愛さは、とても静止画像では伝えられない! ユッキーナの舌出し。それはビルをも崩す破壊力を持つ。正直、鳥肌が立ちました。


 そんな「ぺろり」にも、カメラマンは「できてないですよ」と冷静なコメント。それに対して、ユッキーナは「イー」の表情で、



「できない!」


 くはー、と吐血せざるをえないこのシーン。実際のところ、ユッキーナは何の芸も見せてないのであるが、芸に成功した森なお・川元みくの両者は編集で顔を隠され、舌をぺろりと出し「できない」と主張しただけの松嶋友貴奈が主役になってしまったこの場面。


 まさに「かわいいは正義」である。他の子がこんなことをやっても、アイマックスに採用されないと思うが、ユッキーナだと絵になるのである。


 と、同級生相手には無敵であることを示したかに見えるユッキーナだが、それは本番の舞台裏だからこそ。実はユッキーナの同級生には「大森派幹部」と称される、3羽ガラスがひかえているのである。その名は、古井みずき川上セイラ新井みやび。この三者は小4世代の中で、いちはやくレギュラー生となり、今回のイベントでも多数の演目に登場している。


 その中で、特に因縁深いのは、新井みやび。なんと、この二人、誕生日が同じなのである。年齢も同じなので、同年同月同日、つまり二人とも1996年12月1日生まれ。神のイタズラとしか言いようがない、この符合。


 そんな二人のバトルが炸裂したのが、本番前の楽屋。ことは「朝食、何食べた?」というカメラマンの質問に、川上セイラがこう答えたことから始まる。



 朝食にステーキ。このありえない組み合わせに、思わずスイッチがONしてしまったのが、新井みやびん。



 誕生日ケーキを食べたと主張し始めるみやびん。そうなると、同日にバースデーをむかえたユッキーナとしてはだまるわけにはいかない。さらに「結婚式用のケーキも食べた」と言いはるみやびんに、たまらずユッキーナは叫ぶ。



 ああ「富士山」。ユッキーナといえば、静岡県民。静岡県民のほこりといえば、富士山。それは日本一の証であり、英語でいうところの「最上級」を意味する。ちょっと、おバカな答えだが、これもみやびんへの対抗意識があってのこそ。こうして、みやびんの見栄っ張りを上回り、この場面での主役を勝ち取るかに見えたユッキーナだが、



 ホラを吹くことでは一枚うわてのみやびん。高さを競うのではなく、角度を変えて勝負に出る。この答えに場は紛糾。カメラにむらがる小4軍団は、いつしか「どんなゲテモノを食べたか」ことで、自己アピールに必死。



 ユッキーナもこの雰囲気の中で「ワニ」を食べたことを懸命に主張。もはや、「朝食に何を食べたか?」という出発点から大きく外れてしまったのであるが、ユッキーナの負けず嫌いな性格がうかがえてなかなか面白い。


 このホラ吹き合戦を見ると、まだまだ新井みやびん相手には及ばない印象を受けるユッキーナだが、メイキング編を通じてカメラの前で様々な表情を見せていて、映っている時間も長い。今回のイベントでの彼女の仕事は「一秒でも多く画面に映ること」であって、その役目はしっかり果たしているといえよう。


 一方、行きのバスでユッキーナとの仲の良さをアピールした、同級生の泉はるは、このメイキング編では地味。ただ、画面の端々で年少組の世話をする姿が映っていて、このイベントを成功するべく、彼女らしく努めていたことがうかがえる。こういう裏方仕事もきちんとこなせる器用さが、チャーム事務所の信頼を得ることに成功し、現在の躍進劇につながっているのではないだろうか。

司会の特権?――普天間さん、幼女誘拐疑惑


 さて、当ブログでの「2006クリスマス祭り」の「メイキング編」のMVPは、普天間みさきである。



 最初にこのインタビューを聞いて驚いたのが「声がとてもやわらかくなった」ということ。


 普天間さんといえば、2005年は「応援隊長」や「放課後放送局メインパーソナリティ」として活躍したものだが、そのときは「おい、君、君」という、ちょっと偉そうな仕切り屋タイプというイメージだった。ところが、このインタビューの彼女の口調はどうであろう。とても、聴き心地のいい声質に変わっている。


 古くからのファンは彼女の地声を知っていると思うが、これはいわば職業的な訓練のたまものである。接客業未経験者とベテランとの違いといっていいだろう。つまり、普天間さんがこのような声を出せるのは、先天的なものではないのである。放課後放送局時代は、梅本しぃちゃんに比べて、ややとがっていた普天間口調が、ここまで成長したことに、正直、僕は驚いた。


 以前から、「本番と舞台裏のON/OFFの切替がきちんとできる集中力の持主は、松本あやか普天間みさきぐらいではないか」と書いたことがあるが、松本あやかの場合は幼少からの厳しい習い事で身につけたという印象がある。しかし、普天間さんは努力でそのような自分を形成した感じがする。このプロ意識は、まぎれもなく、チャーム随一。さすが、チャームのエースである。


 と、そんな立派な普天間さんだが、このDVDでは、もう一つの顔を見せている。


 それは、MCの相棒である梅本しぃちゃんが、マジックの司会のリハーサルをしているときであった。



 こうして自由になった普天間さんが、確保したのは小宮りりか(5歳)



 可愛さあまって「普天間りりか」と、勝手に妹にする始末。親から見れば、立派な誘拐である。



↑最終的に「うん」と言わせる、恐るべき普天間パワー


 まさに、普天間キャプチャー。相棒のしぃちゃんが舞台にいるのを言いことに、本性をさらけだしたか、普天間さん。



↑両手に花。満面の笑みを浮かべる普天間さん


 ちなみに、本番でも「マジックショー」の舞台裏では、小宮りりか改め普天間りりかちゃんを誘拐し、至福のひとときをむかえていた模様。



 そんな普天間キャプチャーにいちはやく危機感を感じたのが、加山しょうこ(中1)



 新潟組最年少のアリアちゃんに魔の手がしのびよるのを恐れてか、けん制の一言。思わず「あたしのアリア」なんて言ってしまったところに、加山さんの必死さがうかがえて、楽しい。


 と、こんなふうに「幼女趣味」をいかんなく見せた普天間さんだが、彼女の本命はなんといっても、この人。



↑全員集合の場面で、舞台監督よろしく指示を送る相手は…


   ↓   ↓


 そう、みぃちゃんこと古井みずき


 年少組でもっとも早くチャーム入りした古井みぃちゃんをよくかわいがっていた普天間さん。しかし、チャームの人数が増えるにしたがって、みぃちゃんは上杉まゆみ川上セイラ新井みやび大森なるみ、といった同世代の子たちとよく過ごすようになったわけで、中学生となった普天間さんは気軽に声をかける関係ではなくなったのである。


 そんな歴史をふまえてこの場面を見ると、「ホント、普天間さんはみぃちゃん好きだなぁ」と幸せな気持ちになる。


 ちなみに、今回はMCをのぞくと、出番が少なかった普天間さんだが、スプリングフェスタでは謹慎処分騒動のせいか、合宿組のダンスや火曜演技クラスにも参加することになった。もともと、意欲は誰にも負けない子なので、登場機会を増やすことは妥当な結果ではあると思うが、個人的には加山さん等から「みさきちゃんを放っておくと、りりかちゃんとか、ちっちゃい子がいっぱい誘拐されるから、いろんな演目に出した方が、治安上いいと思う」というアドバイスがあったせいだと思いこみたい。


 果たして、スプリングフェスタの舞台裏で普天間キャプチャーは作動するのか。加山さんは「あたしのアリア」を死守することができるか、期待したい。

あの子の表情を追え――一ノ瀬あっきー



↑あっきーのベストショット


 さて、一人ひとりの女の子に視点を向けると、語っても語ってもきりがないのが、このDVD。そこで、僕のお気に入りの子をピックアップして、その表情を追いかけてみよう。


 それは「あっきー」こと一ノ瀬あきほ(小5)。このDVDでは、数多きレッスン生の一人、ということで、あまり表立った編集はされていないのだが、随所に自己アピールにはげむ姿を見ることはできる。



 例えば、オープニング試写にて、さりげなくピース。カメラマンすらも見てなさそうなポーズを追いかけるのが、ファン魂といえよう。
(ちなみに、隣は川口ひとみ。このイベントでは、ひとみちゃんとコンビを組むことが多かったみたい)



 あと、あっきーファンにはたまらないのが、エンディング前のこのシーン。みんながそわそわしている中で、あっきーだけがカメラに気づいている。このときのあっきーは文句なしの主役。



 最後のエンディング場面。はるP隊長が媚びたポーズをしているが、もちろん、あっきーファンである僕は、隣の画面に釘付け。あまり活躍したとはいえない今回のイベントだが、あっきーなりにがんばったイベントだったと思う。おつかれさま、と言いたい。


 このメイキング編、数多くの女の子が登場して、頭の中はパンクすると思う。しかし、だからこそ、一人の子に注目してしまう自分の視線を感じるのではないか。このDVDを見て、僕は改めてあっきーファンであることを思い知った。


 参加した一人ひとりに物語がある。このDVDでは、そういうお気に入りの子を見つけて、その子の一日の行動を追いかける、という楽しみもある。一回や二回見ただけで「満足した」と言い切れないのが、このDVDの最大の魅力である。

ベストシーン


 さて、語っても語ってもきりがないこのDVD。いくら字数をついやしても、僕が書くことができるのは一部分でしかない。こんな長い感想を読んでも、DVDを鑑賞する楽しみはそれほど損なわれないのではないか、と思う。逆に「おいおい、このシーン、なんでブログで取り上げないんだよ」と言いたくなるような名場面をいっぱい発見することはできるだろう。


 ということで、結局はレビューする人の趣味に落ち着くのだ。このDVDの紹介文は、それぞれの人によって、それぞれの表情を見せる。僕は僕が感じた良いところを紹介することしかできないのである。


 そんな僕にとってのベストシーンは、夏合宿組の最終ミーティング。



 この、佐藤ユッキー先生は、本番を前に、それぞれの子に手書きをメッセージを渡す。それを手にとり、いろんな反応を見せる子。でも、その中で、一人醒めた表情の子がいる。



 そう、松本あやか。彼女はカメラを気にして、他の子たちのように、読んですぐさま感情を出すことはない。もともと彼女は、寝顔はNG・泣き顔は見せない・インタビューでは何と答えたらいいかわからない、と素の自分を見せることが下手。このメッセージを真剣に読みたいからこそ、あえて醒めた態度を取っていたのだろう。



 しかし、メッセージを読む姿はとても真剣。カメラがふたたびとらえていることにも気づかない。


 はたして、ユッキー先生がどんなメッセージを彼女にあてたのかはわからないけれど、それは彼女にとって、とても感極まるものであったのだろう。再び、円陣を組んだときも、彼女はその余韻にひたっているかに見える。



 でも、最後の合宿組の合言葉「モンチッチ〜」のときは、満面の笑み。



 「あやか様」と称されたりする、松本あやかの素顔が、このシーンにはいっぱいつまっている。わずか、一分足らずの場面だが、この表情を追いかけるだけで、なんで僕が松本あやかって子を特別視しているのかはわかってもらえるはず。そんな素晴らしい瞬間をとらえた、ベストシーンだと思います。


 皆さんも、ぜひともこのDVDを手に取り、それぞれのベストシーンを見つけてほしい。そんないろんな魅力のつまったDVD。チャームファンならば、「美少女学園」うんぬんよりも「いもクラ」に入るよりも、まずは、このDVDを購入することを、お勧めしておきます。